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仕立て

タキシードのドレスコード


タキシードで失敗しない秘訣は、詳細をよく理解することです。まず、最高の礼装はタキシードではなく燕尾服(ホワイトタイ)であることを覚えておきましょう。タキシードは、実際には準礼装のイブニングウェアとされています。そこで次のポイントです。

タキシードは午後6時前に着用されることはなく、伝統的には日が沈んでからとされています。式典が何時に終わるかを確認して、何を着るか決めると良いでしょう。

 

ジャケット

ジャケットはタキシードの中で最も重要なアイテムで、タキシードの名はこのためにつけられたものです。シングルのジャケットがより伝統的なスタイルですが、ダブルでもよしとされています。

ラペルはジャケットと同色の絹で上張りされていることが必要です。ボウタイは、必ずラペルと同じ生地のものを着けます。シングルでもダブルでも、ラペルはピークトラペルが最も正式なスタイルです。しかし、微妙なニュアンスを出すためにショールラペルを選ぶ人もいます。

よりスリムなシルエットを好むなら、ベンツなしのジャケットが望ましいですが、ダブルベンツでもよしとされています。体型によっては、こちらの方が着心地が良いという人もいるでしょう。シングルベンツはカジュアルな印象を与えがちで、レンタルスーツの代名詞にもなっているため、避けるのが無難でしょう。しなやかなシルエットを完成させるためにポケットはフラップのないスリットのみのノーフラップポケットが一般的です。ピンチングなしに体にフィットするものが理想的です。

 

パンツ

タキシードのパンツは、コンセプトとデザイン共に単純明快で、ジャケットのディテールに完全に一致している必要があります。

パンツの両サイドの縫い目はブレードと呼ばれるリボンで覆われますが、このリボンには必ずラペルの上張りと同じ素材が使われます。

ウェストラインは、ベストまたはカマーバンドで完全に隠れる程度の高さであることが必要です。タキシードのズボンにはベルトループが付いていないので、パンツを支える必要がある場合はサスペンダーを使用することになります。

 

仕上げ

完全なタキシード・スタイルに必要な最後のアイテムは、カマーバンドやベストなどのウェストをカバーするものです。

ベストの方がよりフォーマルで好ましい選択とされています。通常のスリーピースのベストとは、少し形が異なります。ロ―カットで開き幅が広く、下に着ているシャツのフロント部分が見えるデザインになっています。ジャケットのラペルと同じ素材のショールラペルが付いていて、後ろ身頃がないものもあります。

カマーバンドは、プリーツの入ったサッシュで、ジャケットのラペルと同じ素材を使用します。プリーツは上向きに入っていて、元々はポケットの役割も担っています。

ごくまれに、結婚式や表彰式に限って異なる色のカマーバンドでも許される場合があります。最近はミッドナイトブルーもイブニングウェアでは許容されるようになってきていますが、やはり伝統的なタキシードといえばブラックが定番でしょう。

ベンジャミン・ジャッド(Benjamin Judd) はシドニーをベースとするライターで、『Sydney Morning Herald』や『Australian Financial Review』を含むオーストラリア最大規模の出版物に掲載されてきた。また随時ラジオに出演し、現代のメンズ スタイルについて語っている。